Alipay(アリペイ/支付宝)とは?Alipay決済導入のメリットと決済方法

中国で広く利用されているAlipay(アリペイ/支付宝)は、QRコードを活用した決済サービスの一つです。中国国内だけでなく、訪日中国人観光客の多くが利用する決済手段となっているため、日本の店舗にとっても導入するメリットは大きいといえるでしょう。また、オンライン決済にも対応しているため、越境ECを展開する事業者にも有益な選択肢となります。

本記事では、Alipayの基本情報や決済方法、導入のメリットについて詳しく解説します。

目次


Alipay(アリペイ/支付宝)とは?

中国ではキャッシュレス決済1が主流となっており、その中でもAlipay(アリペイ/支付宝)は、WeChat Pay(ウィーチャットペイ)やUnionPay(ユニオンペイ/銀聯)と並ぶ中国3大決済サービスの一つとして広く利用されています。

Alipayは、中国のアリババグループが提供する決済プラットフォームであり、QRコードを活用した決済方法が特徴です。2019年にはユーザー数が10億人を超え2、中国国内だけでなく、海外でも多くの店舗が対応しています。

訪日中国人観光客が増える中、日本国内でもAlipayに対応する店舗が増加しており、観光地やショッピング施設、飲食店などでの導入が進んでいます。

Alipay+(アリペイプラス)との違い

Alipay+(アリペイプラス)は、Alipayのグローバル版ともいえるサービスで、Alipayを含む複数のQRコード決済に一括対応できるシステムのことです。具体的には、Alipayだけでなく、AlipayHK(アリペイ香港)や他国のQRコード決済サービスにも対応しており、一つの決済プラットフォームで複数の国・地域の決済手段を導入できるというメリットがあります。

そのため、日本国内の事業者にとって、Alipay+を導入すれば、中国人観光客だけでなく、韓国や東南アジアなどの外国人観光客にも対応できます。

Alipay(アリペイ/支付宝)の店頭決済方法

日本国内でAlipayを導入すると、訪日中国人観光客を含むAlipayユーザーによる支払いを簡単に受け付けることができます。店頭での決済方法は、大きく二つの方式に分けられます。

1.ユーザーがQRコードをスキャンする

この方式では、店舗側がQRコードを提示し、ユーザー(お客さま)がそれをスマートフォンのAlipayアプリでスキャンすることで支払いを完了させます。

1.店舗側が決済用QRコードを提示する(レジ端末や印刷されたQRコードなど)
2.ユーザーがAlipayアプリを開き、QRコードをスキャンする
3.アプリ画面に支払い金額が表示される、または支払い金額をユーザーが入力する
4.金額を確認し、支払いを完了させる

この方式のメリットは、店舗側が専用端末などを用意しなくてもQRコードを印刷するだけで対応できるため、導入コストが抑えられる点です。

2.ユーザーがQRコードを提示する

もう一つの方式は、ユーザーがスマートフォンのAlipayアプリで自身のQRコードを店舗側に提示し、それを店舗の端末でスキャンする方法です。

1.ユーザーがAlipayアプリを開き、自身の決済用QRコードを提示する
2.店舗側がQRコードをスキャンする
3.決済が処理され、支払いが完了する

この方式のメリットは、ユーザーがアプリを開くだけでスムーズに決済できるため、決済の流れがよりスピーディーになることです。特に混雑する店舗や回転率の高い飲食店などでは、この方式のほうが利便性が高いかもしれません。

Alipay(アリペイ/支付宝)のオンライン決済方法

Alipayは店頭での決済だけでなく、ECサイトやオンラインサービスでも利用可能です。越境ECを運営している場合や、中国人顧客向けのオンラインサービスを提供している事業者にとって、Alipayのオンライン決済導入は大きなメリットとなります。

支払い方法でAlipayを選択する

オンライン決済では、ユーザーがECサイトやアプリの決済画面で「Alipay」を選択し、スマートフォンで支払いを完了させる仕組みになっています。具体的な流れは以下の通りです。

1.ユーザーが商品やサービスを選択し、カートに追加する
2.決済画面で「Alipay」を選択する
3.Alipayアプリで表示されたQRコードをスキャンする、またはAlipayアプリが起動し認証画面に遷移する
4.支払い内容を確認し、支払いを確定する
5.取引が完了し、支払い情報が店舗に通知される

この方法は、オンラインでの購入手続きをスムーズに進められる点が大きなメリットです。特に、中国国内のユーザーはAlipayを日常的に使用しているため、ECサイトにこの決済方法を導入することで離脱率を下げ、購入率を向上させることが期待できます。

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Alipay(アリペイ/支付宝)決済導入のメリット

Alipayを導入すると、訪日中国人観光客の集客強化や、スムーズな決済処理が可能です。特にQRコード決済の利便性や、Alipay+(アリペイプラス)による多国籍対応は、事業者にとっても大きな魅力となります。

QRコード決済でスムーズな決済処理ができる

Alipayは、QRコードを活用した決済方法のため、レジでの支払いが迅速に完了します。QRコードをスキャンするだけで決済が完了し、現金の受け渡しよりもスピーディーに取引が進むのが特徴です。

店舗側のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 現金管理の手間が省ける(釣銭準備やレジ締め作業の負担が軽減)
  • 決済時間の短縮で回転率が向上(混雑時のレジ待ち時間を短縮)
  • 売上データのデジタル管理が容易(決済履歴をリアルタイムで確認可能)

増加する訪日中国人や越境ECを取り込める

Alipayは中国国内で圧倒的なシェアを誇る決済サービスです。訪日中国人観光客の多くが普段からAlipayを利用しているため、日本国内での導入が進むことで、馴染みのある決済方法を提供できるようになります。

特に近年、訪日観光客の消費動向は「モノ消費」から「コト消費」にシフトしつつあり、飲食・観光・宿泊といった体験型サービスの需要が高まっているといわれています。このような分野でAlipayを導入すれば、顧客の利便性が向上し、売上拡大のチャンスが生まれるでしょう。

Alipay+で複数の海外決済サービスの一括対応が可能になる

Alipay+(アリペイプラス)を導入すれば、Alipayだけでなく、他の主要な海外決済サービスにも一括対応できます。対応する決済サービスには、Kakaopay(韓国)、Touch ‘n Go(マレーシア)、Gcash(フィリピン) などが含まれているため、アジア圏を中心としたグローバルな顧客に向けた決済環境を整えることが可能です。

これにより、日本国内の店舗がより多様な顧客層にリーチできる環境が整い、インバウンド需要の拡大に対応できるようになります。

Alipay決済の導入にはSquare

Alipayをスムーズに導入する方法として、SquareのQRコード決済サービスを利用するのが効果的です。Squareは、日本国内の事業者が手軽にキャッシュレス決済を導入できるプラットフォームであり、AlipayをはじめとするQRコード決済にも対応しています。

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SquareのQRコード決済でAlipayを簡単導入

Squareを導入すれば、Alipayを含む7種類のQRコード決済を受け付けることが可能です。Squareを導入するメリットは以下の通りです。

  • PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY、メルペイ、WeChat Pay、Alipay+に対応可能
  • 決済手数料は3.25%で、月額料金や初期費用は不要
  • Squareの管理画面で決済履歴をリアルタイムで確認可能

SquareのQRコード決済は「ユーザーがQRコードをスキャンする」方式です。決済取引ごとに固有のQRコードが生成され、お客さまがアプリでそのQRコードを読み取ることで、自動的に決済金額が入力されます。手動で金額を入力せずに済む分、スムーズかつ正確な支払いが実現します。

Squareなら、QRコード決済も最短翌営業日入金

SquareのQRコード決済は、お店が表示したQRコードをお客さまがスマートフォンで読み込むだけで完了。クレジットカードでも交通系電子マネーでも、QRコードでも、売上金の入金タイミングはすべて同じ、最短翌営業日。キャッシュフローも安心です。

Alipay+にも対応し、多国籍観光客の集客力を向上

SquareのQRコード決済は、Alipay+(アリペイプラス)にも対応しており、Alipayだけでなく、AlipayHK(香港)、Kakaopay(韓国)、Gcash(フィリピン)、TrueMoney(タイ)などの主要な海外決済サービスも受付可能です。

これにより、中国人観光客に限らず、韓国、東南アジアの訪日旅行者に対しても対応できるため、インバウンド需要の取り込みがより一層強化されます。

たとえば、以下のような業種での活用が期待できます。

  • 訪日観光客の利用率が高い飲食店・カフェ
  • ホテル・宿泊施設
  • 観光客向けのお土産品を扱う小売店

このように、Squareを活用すれば、訪日外国人に最適な決済環境を提供し、売上向上につなげることが可能です。

まとめ

Alipay(アリペイ/支付宝)は中国で利用されているQRコード決済サービスであり、日本の店舗でも導入することで訪日中国人観光客や越境EC市場を効果的に取り込むことが可能です。

特に、QRコード決済によるスムーズな決済処理や、Alipay+による多国籍観光客への対応などのさまざまなメリットがあるため、インバウンド需要の拡大が期待される現在、日本国内の事業者にとって導入する価値は非常に高いといえます。

「インバウンド需要を取り込みたい」「キャッシュレス決済の利便性を向上させたい」と考える事業者は、この機会にSquareのQRコード決済を活用し、Alipay導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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執筆は​2025年3月12日​時点の​情報を​参照しています。当ウェブサイトから​リンクした​外部の​ウェブサイトの​内容に​ついては、​Squareは​責任を​負いません。​Photography provided by, Unsplash