レジ業務では、接客の流れや適切な言葉遣いが重要です。本記事では、飲食店や小売店でのレジ接客の基本フローをはじめ、正しい敬語の使い方やポイントについて紹介します。
目次
- レジで接客をする流れ
・飲食店の場合
・小売店(コンビニ・スーパーなど)の場合 - レジ接客時の用語
・基本の接客7大用語
・飲食店・小売店のレジ接客用語
・間違えやすい接客敬語に注意 - レジ接客で気をつけるポイント
・身だしなみ
・挨拶
・スムーズな流れ
・会計時の正確さ - Square POSレジ導入でスムーズなレジ接客を
・無料ですぐに始められるPOSレジアプリ
・キャッシュレス決済対応で会計時間短縮
・事前の商品・サービス登録で会計ミスも軽減 - まとめ
レジで接客をする流れ
レジ接客では、スムーズな流れを意識することが大切です。飲食店と小売店では接客の流れが異なるため、それぞれのケースに応じた対応を学びましょう。
飲食店の場合
飲食店では、正確な会計処理とていねいな言葉遣い、迅速な対応が重要です。ここでは飲食店の会計時に必要となる接客の流れについて解説します。
伝票を受け取る
支払いでお客さまから伝票を受け取る際は、両手でていねいに扱い「伝票をお預かりいたします」と伝えます。店員の言葉遣いが店舗の印象を左右するため、正確なフレーズを意識しましょう。特に混雑時は、迅速に対応しながらも言葉遣いが乱れないように心掛けましょう。
合計金額をお客さまに告げる
メニュー名や数量を読み上げながら、レジに注文内容を打ち込んでいきます。頼んでいないなどの指摘があった場合には、「申し訳ございません。ただいま確認いたします」など落ち着いて応答しましょう。
合計金額を伝える際は、ゆっくり「お会計は〇〇円でございます」などと伝えます。お客さまが聞き取りやすいように配慮することが大切です。
支払い方法を確認し、それぞれに対応をする
お客さまの支払い方法を確認します。不明な場合は「お支払い方法はいかがなさいますか?」「現金、クレジットカード、QRコード決済がご利用いただけます」などと声掛けをしましょう。誤った決済処理を防ぐため、お客さまが選択した支払い方法を復唱しながら対応します。
レシートを発行し渡す
「レシートでございます」と伝えながら、両手で渡します。お釣りがある場合は、「〇〇円のお返しです」と伝えます。お客さまによってレシートが不要な場合もあるため「レシートはご入用ですか?」と確認してから渡すようにしましょう。
小売店(コンビニ・スーパーなど)の場合
小売店では、商品のスキャンや梱包などがあるため、特に間違いなく対応する接客が重要です。それぞれのポイントについて解説します。
商品のスキャンもしくは金額を手入力する
受け取った商品の点数を確認して「ありがとうございます。○点お預かりいたします」などと確認してから、バーコードをスキャンして商品を登録します。
サイズや種類の違いがある商品の場合には、「コーヒーはMサイズでお間違いありませんか?」「○○は3本入りですが、お間違いないでしょうか?」など、顧客が誤った商品を注文していないかの確認を促します。
商品を梱包する
梱包する際は、「商品をお包みしますので、少々お待ちください」などひと声をかけてから手早く作業します。袋詰めする際は「袋はご利用になりますか?」とお客さまに確認し、有料の場合には料金を伝えます。
合計金額をお客さまに告げる
合計金額は、「○○円です」「○○円でございます」と伝えます。また、ポイントカードやクーポンを持っているかどうかも確認して、金額が変更になる場合は「料金が変更になりまして○○円です」と伝えましょう。
支払い方法を確認し、それぞれの対応をする
「お支払い方法はいかがなさいますか?」と確認し、適切な決済処理をします。現金の受け渡しがある場合には「○○円をお預かりします」、釣銭は「○○円のお返しです」とていねいに案内しましょう。
レシートを発行し渡す
レシートを発行した際は、「レシートでございます」と伝えます。おつりがある場合は「○○円のお返しと、レシートのお渡しです」がおすすめの表現です。先にお金を渡してからレシートを渡しましょう。
レジ接客時の用語
レジ接客では、正確なやり取りに加えて簡潔でわかりやすい表現が求められます。基本の接客用語を押さえて、お客さまに好印象を与えるようにしましょう。
基本の接客7大用語
お客さまとの良好な関係を築くためには、言葉の選び方が重要です。ここでは接客業で頻繁に使用する7大接客用語を紹介します。正しい敬語表現と使用する場面、意識すべきポイントを習得して、自然に使いこなしましょう。
いらっしゃいませ
「いらっしゃいませ」は、お客さまを迎える基本の接客用語です。来店を歓迎する気持ちを込めて、お客さまに目を合わせて明るい声の調子と大きさで伝えましょう。語尾を短くするとフォーマルな雰囲気に、伸ばすとカジュアルで元気な印象になります。
お待たせいたしました
「お待たせいたしました」は、注文やリクエストを受けてお客さまを待たせた場合に使用する接客用語です。「お待たせしました」も使用できますが、謙譲語の「いたす」を組み合わせた「お待たせいたしました」を使うとよりていねいです。
かしこまりました
「かしこまりました」は、相手の指示や要望を承った際に用いる敬語表現です。「分かりました」「了解しました」と同じ意味を持ちますが、接客業では謙譲語である「かしこまりました」を使うことで、より丁寧な印象を与えます。
「承知しました」よりも格式が高く、主に接客業やビジネスシーンで使用されます。お客さまに安心感を与え、信頼関係を築くために適した言葉です。
少々お待ちください
「少々お待ちください」は、一時的にお客さまを待たせる際に用いる接客用語です。待たせることを申し訳なく感じて使う表現のため、「ちょっと待っていてください」ではなく、「少々お待ちくださいませ」「少々お待ちいただけますでしょうか」などと伝えることもあります。
申し訳ありません
「申し訳ありません」は、ミスやトラブルに対して謝罪するための接客用語です。「すみません」「申し訳ありません」は接客ではあまり用いません。「申し訳ございません」はさらに丁寧な表現です。状況に応じて、補足説明をつけ加えましょう。
恐れ入ります
「恐れ入ります」は、お客さまに依頼や要望を伝える際に用いる接客表現です。「ありがとうございます」と同様に感謝の意味でも使われますが、クッション表現として相手の意に沿わないことを詫びる場合にも用いられます。
ありがとうございます
「ありがとうございます」は、お会計後や来店時に伝える感謝の言葉です。そのままでもていねいな表現ですが、「誠に」「たいへん」「いつも」などを加えることで、感謝の度合いが補足できます。
飲食店・小売店のレジ接客用語
ここでは、飲食店・小売店のレジ接客でよく使われる用語について紹介します。
ご利用ありがとうございます
お会計の際には「ご利用ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えましょう。「本日はご来店いただきありがとうございます」など、シーンに応じて使い分けましょう。
こちらのレジで承ります
お客さまがレジを探している場合や、別のレジに誘導する際は「こちらのレジで承ります」「こちらでお会計をお願いいたします」と案内しましょう。
なお、「伺う」は「聞く」の謙譲語です。用件を聞く場合に「伺います」ということはありますが、レジ接客の際に「こちらのレジでお伺いします。」というのは誤用です。
伝票をお預かりいたします
伝票会計の場合は、「伝票をお預かりいたします」と伝えて、お客さまの注文内容を確認しましょう。受け取る際には「ありがとうございます」と一言添えると、よりいっそうの気遣いが感じられます。
商品をお預かりいたします
梱包の際は、「商品をお預かりいたします」と伝えましょう。袋詰めの際には「袋にお入れしてもよろしいでしょうか?」と確認すると、よりていねいな印象を与えます。
お会計は〇〇円でございます
会計時には「お会計は○○円でございます」と明確に伝えましょう。お金を受け取る場合は「頂戴します」です。「○○円になります」「○○円からお預かります」は誤用のため、適切な敬語表現を使いましょう。お釣りがある場合は、「○○円をお返しいたします」と伝えます。
ポイントカードはお持ちですか
会計時にポイントカードの有無を確認する場合、「ポイントカードはお持ちでしょうか?」と尋ねます。「ポイントカードの方はお持ちですか?」は不自然な表現なので避けましょう。
お支払い方法はいかがなさいますか
現金やキャッシュレス決済の選択肢がある場合、「お支払い方法はいかがなさいますか?」と尋ねてみましょう。お客さまが答えた後は「○○でのお支払いですね、ありがとうございます」と確認すると安心感を与えます。
レシートでございます
レシートを渡す際は、「レシートでございます」と伝えます。店舗から顧客に渡すという点に注目して「レシートをお渡しします」ということも可能です。
間違えやすい接客敬語に注意
レジ接客では、誤った敬語を使わないように注意が必要です。ここでは、特に誤用が多くみられる接客用語について紹介します。
〜になります
「なる」はAからBに変化する場合に使う表現です。会計時に「○○になります」と伝えるのは正しくありません。許容されることもありますが、合計金額を伝える場合やおつりを渡す場合には、「○○円でございます」「○○円をお返しいたします」と伝えましょう。
〜の方
「〜の方」は過剰敬語になりやすい表現です。「ポイントカードはお持ちですか?」のように、シンプルで分かりやすい表現を心掛けましょう。
〜からお預かりいたします
顧客が支払うべき金額は明確なので、「○○円からお預かりいたします」と「から」をつける必要がありません。たとえば、「1,000円をお預かりいたします。お釣りは200円でございます」または「1,000円を頂戴して、お釣り200円をお返しいたします」のように、無駄を省いた分かりやすい表現を用いましょう。
レシートのお返しです
レシートは店舗がお客さまから預かっていて返すものではありません。そのため「お返し」という表現はあまり推奨されません。「レシートでございます」「レシートをお渡しいたします」が正しい接客用語です。
どちらにいたしますか / どうかいたしましたか
顧客が困っているときにかける一言は、「どちらにいたしますか」ではなく「どちらになさいますか?」「どちらをご希望でしょうか?」が適切です。また、「どうかいたしましたか?」よりも「何かお困りでしょうか?」のほうが自然な接客表現です。
レジ接客で気をつけるポイント
レジ業務は単にお金をやりとりするだけではなく、身だしなみや挨拶、スムーズな進行などでお客さまに「また来たい」と思わせることが大切です。レジ接客で気をつけるべきポイントを詳しく見ていきましょう。
身だしなみ
身だしなみは、清潔感を大切にします。制服は常に整え、爪の長さや香水の量にも注意が必要です。店舗の雰囲気に合わせて顧客に不快感を与えないようにしましょう。
挨拶
笑顔や声のトーンで相手に与える印象が変わります。笑顔と明るい声で挨拶することで、接客の印象が向上します。お客さまのほうを向いて「ありがとうございました」「またぜひご利用くださいませ」などの挨拶を自然な雰囲気で伝えましょう。
スムーズな流れ
レジ接客がもたつくとお客さまに悪い印象を与えかねません。バーコードやキーボードの位置を覚えるなど、必要なことはあらかじめ把握してスムーズな対応を心がけましょう。マニュアルを作成して対応の流れを統一すると、業務効率の向上が図れます。
会計時の正確さ
商品のスキャンやお釣りのやりとりなどで起きるミスを防いで、適切に支払いを受け付けなければなりません。正確な会計を徹底することで、お客さまの信頼を得るとともにクレームやトラブルの防止につながります。また、人的なミスを防ぐためには、POSレジの導入も有効です。
Square POSレジ導入でスムーズなレジ接客を
POSレジを導入することで、レジ業務の効率が向上し、ミスの削減につながります。ここでは、Square POSレジのメリットについて紹介します。
無料ですぐに始められるPOSレジアプリ
Square POSレジアプリは、ダウンロードして初期設定するだけですぐに使用できます。専用の端末を購入する必要がなく、スマートフォンやタブレットがあれば無料で導入できるため、初期投資を抑えながら、効率的な会計処理の導入が可能です。
また、シンプルな操作性のため、個人経営の店舗や小規模ビジネスでもスタッフの負担軽減が図れます。
キャッシュレス決済対応で会計時間短縮
Square POSレジとSquareのキャッシュレス決済端末を組み合わせることで、クレジットカードやQRコード決済にも対応できます。現金のやり取りが不要になることで、お釣りのミスが予防できます。
さらに非接触決済にも対応しているため、顧客の支払い方法の選択肢を広げられるうえに、飲食店など衛生面の配慮が必要な店舗でも利用しやすいです。スムーズな会計処理により、レジの待ち時間短縮が図れます。
▲Square レジスターを使ったお会計の様子
事前の商品・サービス登録で会計ミスも軽減
Square POSレジでは、商品やサービスを事前に登録できるため、商品コードや金額の手入力が減らせます。そのため、金額の打ち間違いや会計ミスを予防できます。
また、販売データの記録や在庫管理も可能です。商品点数の多い小売店や飲食店では、レジ業務の負担を軽減しながら正確な会計を実現するのに役立ちます。
まとめ
レジ接客では、基本の流れや適切な用語を身につけることが重要です。敬語の誤用を防ぎ、スムーズな対応を心がけましょう。Square POSレジは、無料で手軽に始められるほか、キャッシュレス決済対応や商品登録機能などがあり、接客業務の効率化につながります。スムーズな会計処理で顧客の待ち時間を減らすことで顧客満足度の向上が図れます。POSレジの活用で、店舗運営の効率化を図りたい方はぜひ活用を検討してみましょう。
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執筆は2025年3月7日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。