クレジットカード決済手数料の仕組みを解説 - Square

クレジットカード決済にはつきものの、加盟店手数料。クレジットカード決済の導入を検討する際には、なぜ手数料がかかるのだろう、そもそも手数料を払ってまでクレジットカード決済を導入するメリットはあるのだろうかなどの疑問が頭をよぎるかもしれません。

この記事では加盟店手数料が何にどのように使われているのか、加盟店手数料の相場、クレジットカード決済の導入メリットなどを紹介します。

目次



クレジットカード決済にかかる手数料とは

まずはクレジットカード払いにかかるあらゆる手数料を見ていきましょう。

クレジットカード手数料とは、クレジットカード利用者が負担するものと、クレジットカード決済を導入する事業者が支払うものに分かれます。

クレジットカード利用者が手数料を支払うケース

年会費無料のクレジットカードを利用していて、毎回一括払いでしか買い物をしないのであれば、手数料がかかることはないでしょう。一方、大きな買い物に分割払いを利用する場合、豪華な特典がついたクレジットカードを利用する場合などは、分割払い・リボ払い、年会費などの手数料が発生します。

事業者が手数料を支払うケース

店舗などにクレジットカード決済を導入すると、クレジットカード決済を受け付けるたびに加盟店手数料が発生します。基本的には決済額の数パーセントで、契約を結んでいるクレジットカード会社、またはSquareのような決済代行会社に支払います。

手数料の「上乗せ」はNG!

加盟店手数料について覚えておかないといけないのは、あくまでも加盟店側が負担するコストで、お客さまに負担させるものではないという点です。お客さまの決済額に手数料を上乗せすることは基本的にクレジットカード会社や決済代行会社が契約違反とみなしており、加盟店から外されてしまう可能性もあるのでご注意ください。

この記事では上記のうち、加盟店手数料に焦点を当てていきます。

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クレジットカード決済の関係者

加盟店手数料は一体何のために使われているのだろう、と不思議に思う人もいるかもしれません。

加盟店手数料が誰に、どう使われているかを理解するためにもまず把握しておきたいのが、クレジットカード決済に関わる複数の登場人物です。

利用者と店舗(あるいはオンラインショップなど)は、わかりやすい登場人物かもしれません。そのほかには、クレジットカード発行会社や、Squareのような決済代行会社などが登場します。それぞれの関係性は、以下の解説図から見ていきましょう。

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上記はクレジットカード決済の取引の流れを簡潔にまとめた図です。

前述のカード発行会社は「イシュア」と呼ばれ、決済代行会社などは「アクワイアラー」と呼ばれています。またこの二つが業務を行えるのは「国際ブランド」とメンバー契約を結んでいるからであることもわかります。この三者こそが、加盟店手数料の使われ方を理解するうえで押さえておきたい登場人物です。

それぞれの役割を詳しく見ていきましょう。

国際ブランド

Visa、Mastercard、American Express、JCBといった世界中で利用できるカードブランドのことです。後述のイシュアやアクワイアラーは、国際ブランドと契約を結ぶことでクレジットカードを発行したり、店舗などでクレジットカード決済を利用できるようにしたりすることができます。

イシュア(クレジットカード発行会社)

クレジットカードの発行をはじめ、会員の利用状況を把握し、利用料金の請求などを行う組織を意味します。Visaのマークがついたカードを発行する銀行や、Mastercardのクレジットカードを発行する百貨店を思い浮かべるとよいでしょう。

アクワイアラー(加盟店契約会社)

イシュアが消費者側に立つ一方で、アクワイアラーは加盟店側に立つ組織です。

アクワイアラーは、カード決済を受け付ける事業者(店舗経営者など)とカードブランドをつなげる存在です。アクワイアラーは加盟店と呼ばれるクレジットカード決済対応店舗の開拓や、売り上げ管理、イシュアへの売り上げの請求と加盟店への支払いを行います。

普段あまり意識することがないクレジットカード決済の仕組みですが、関係者を把握することで仕組みも徐々に分かってきます。

加盟店手数料の流れと相場

ここまでは、クレジットカード決済に関わる複数の登場人物の役割を簡潔に紹介してきました。ここからは、クレジットカード決済を導入した店舗経営者などが支払う加盟店手数料がどのように使われているのかを見ていきます。

まず理解しておきたいのは、加盟店手数料とは、主にアクワイアラー分とイシュア分の二つから成り立っていて、アクワイアラーがイシュアにイシュア分(インターチェンジフィーといいます)を配分している、ということです。

アクワイアラーとイシュアがそれぞれ加盟店手数料を何にあてているのかを見ていきましょう。

イシュアの加盟店手数料の使い道

イシュアはアクワイアラーから受け取った手数料の一部を、国際ブランドのライセンス取得費用にあてています。

そのほかにはカードの発行コスト、ポイントなどのインセンティブコスト、信用コスト、会員管理コストや会員管理に必要なシステムの運用コストなどにあてられています。

アクワイアラーの加盟店手数料の使い道

アクワイアラーはイシュアと同様、加盟店から受け取った手数料の一部を、国際ブランドのライセンス取得費用やネットワーク利用料にあてています。

決済手数料の内訳を公表しているSquareでは、手数料の大部分がインターチェンジフィー(イシュアに支払われる手数料)と国際ブランドのライセンス取得費用にあてられていることが以下のグラフからわかります。そのほかにはリスク管理や不正取引の対策にもあてています。

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加盟店手数料の相場

加盟店手数料の相場は、クレジットカード決済を導入するうえで気になる点でしょう。

加盟店手数料は、これまで業種やビジネスの規模によって異なるものでした。たとえば店舗数の多いコンビニエンスストアやスーパーマーケットの場合は決済額の2%程度、個人商店の場合は決済額の4%から7%ほどが加盟店手数料として引かれることが一般的でした。ビジネスの規模が小さいほど手数料を取られてしまうことから、「まだうちはいいや」と導入を諦めていた店舗も少なくないかもしれません。

近年ではSquareのように業種やビジネスの規模を問わず、決済手数料を一律にする決済代行会社の誕生により、クレジットカード決済の導入は中小規模のビジネスオーナーにとっても検討しやすくなりつつあるようです。実際に経済産業省が2021年6月に発表した調査を見てみると、キャッシュレスを導入している中小事業者は7割にも及んでいます。

参考: キャッシュレス決済 実態調査アンケート 集計結果(経済産業省)

参考までにSquareなら、業種・事業規模を問わず、以下の決済手数料でクレジットカード決済を受け付けることができます。

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クレジットカード決済を導入するメリット

ここまでの説明から、加盟店手数料が何にどのように利用されているのかを把握することができました。次に気になるのは、そもそも手数料分のメリットは生まれるのだろうかという点かもしれません。クレジットカード決済を導入するメリットには以下が挙げられます。

利用客が増える

20代から60代の男女を対象とした、トヨタファイナンシャルサービス株式会社のキャッシュレス決済の調査によると、「メインで使う決済はキャッシュレス」と答えた対象者は5割にもおよびました。さらに「一つ前の財布から大きさを小さくした」と答える人が2割ほどいたこともわかっており、理由としては「キャッシュレスにしてあまり現金を持ち歩かなくなったから」と答える人もいたそうです。

参考: トヨタのキャッシュレス決済アプリ 「TOYOTA Wallet」定常還元サービス開始を記念して 「決済方法とお財布事情についての調査」を実施(トヨタファイナンシャルサービス株式会社、2021年5月26日)

世界の主要国と比べると現金志向が強かった日本ですが、近年ではこのようにキャッシュレス決済に親しみを持つ人が増えています。なかには「現金が足りないから購入を諦める」というお客さまを見送った店舗オーナーもいるのではないでしょうか。飲食店などの場合は、キャッシュレス決済を利用できないと知った時点で、来店すら諦める人が5割近くもいるようです。現金を十分持ち歩いている客層だけでなくキャッシュレス決済を希望するお客さまも囲うことができれば、販売チャンスを逃すことなく、より多くのファンをお店に惹き寄せることができるかもしれません。

参考: JCB、「キャッシュレス決済に関する調査~コロナ禍におけるキャッシュレス決済事情~」を発表 (2020年8月20日、JCB)

客単価のアップが期待できる

クレジットカードの特性として、今手元にお金がなくても買い物できることが挙げられます。加えて「クレジットカードで払えるなら、これも買っちゃおう」と商品の複数購入を促す効果もあれば、「どうせならもう少しいいものを買おう」とより高価格な商品に手を伸びやすくする効果もあります。クレジットカードで支払う人は現金払いの人より1.7倍多く使うという調査結果も出ていることから、客単価アップが期待できるといえるかもしれません。

参考: クレジット利用額、現金の1.7倍(2018年2月27日、日本経済新聞)

現金管理にかかる手間が減る

キャッシュレス決済が全体の売り上げの一部を占めるようになれば、現金管理に割く時間も自ずと減るかもしれません。小銭やお札を数えるレジ締め作業がよりスピーディーに進めば、他の業務に割ける時間も増えるでしょう。川崎市にあるパン屋「Bakery & Cafe KOaA」では、Squareの決済端末POSレジを導入したことでレジ締め時間が大幅に短縮できたといいます。

「レジ締めには一時間以上はかけていました(現金決済のみのとき)。もうぐったりで。一日の終わりで疲れていますしね。それでも1円違うと、夜中まで原因を探す、みたいなことをしていました。今だったらさっと10分、15分くらいで終わります。やっぱり毎日の会計作業が圧倒的に楽です」ーBakery & Cafe KOaA 店主 大藪佳代子様

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また、決済の場面でも、キャッシュレス決済なら小銭を数えたり、お釣りを返したりする作業が発生しないため、滞りなく会計を済ませることができます。

Squareでクレジットカード決済を導入しよう

Squareなら端末代金だけでクレジットカード決済を導入することができます。お手持ちのスマートフォンなどとBluetoothでつないで利用する「Square リーダー」なら端末代金は4,980円(税込)、レシートプリンターとPOSレジが搭載されたオールインワン決済端末「Square ターミナル」なら39,980円(税込)です。

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▲Squareが提供している決済端末一覧

前述のように業種やビジネスの規模問わず決済手数料は一律で、全て3.25%(※)で受け付けることができます。また、クレジットカードに限らず、QRコード、交通系ICや電子マネーなどにも対応することができます。

※決済手数料について、詳しくはこちら

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▲レシートプリンターが搭載されたSquare ターミナルの使用例

有料機能を利用した場合を除けば、月々発生する固定費もなく、あまり多くのコストをかけずにクレジットカード決済を導入したい人にはぴったりの決済端末です。

お会計をすべてSquareで

決済受付、商品登録、価格設定、業務管理など、1台ですべてに対応できる「Square レジスター」。POSレジ搭載で、箱から出してすぐに使えます。お客さま用とスタッフ用の2画面が、スピーディーなお会計を実現します。

この記事ではクレジットカード決済を利用するうえで必ず発生する加盟店手数料について紹介しました。これまでは現金払いにしか対応してこなかったという場合には抵抗を感じるコストかもしれませんが、キャッシュレス決済を希望する利用客が増えてきている近年の流れは心に留めておきたい点です。もちろん理想としてはお客さまが十分の現金をおろして来店してくれることですが、どんどん便利になる世の中で「現金をおろすのが面倒、できることならカードで支払いたい」と思うお客さまは増えていく一方かもしれません。お客さまの「現金が足りなくて、購入できなかった」「来店できなかった」を自ら招かないためにも、思い切ってクレジットカード決済に対応してみてはいかがでしょうか。


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執筆は2019年3月1日時点の情報を参照しています。2024年4月3日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。 Photography provided by, Unsplash